プログリーンは米国生まれの人工芝グリーンターフシステム。早い話、人工芝なのだが、これが今までの常識を覆す画期的な人工芝で、何とオーガスタやぺブルビーチ、パームスプリングスといった米国の一流コースのグリーン並みの感触が味わえるという。
フィル・ミケルソンやスコット・シンプソンらも自宅の庭に設置するなど、今やアメリカのトッププレイヤーの間では常識となったプログリーン。理論派で知られ、好奇心旺盛な岩間建二郎プロが早速体験してみることに・・・。
※「見た目は普通の人工芝なんだけど、実際に打ってみると本物の芝と同じフィーリングだよ」と岩間プロもビックリ。
砂と人工繊維のマッチングが、微妙なタッチと転がりを実現!
人工芝のグリーンで、天然芝と同じ感触が味わえる。しかも米国のコース並みの臨場感が思う存分楽しめる。
そう聞いて、あなたは信じられますか?
岩間建二郎プロも最初は「そんなのウソっぽいよ」とまったく本気にしてなかった。
「でも、ちょっと試してみようか」ということで、岩槻配送センターに設置されてるいるプログリーンのショーグリーンを見学にやってきた岩間プロ、「見た目はキレイだけど、やっぱりただの人工芝じゃないの!?」とやや拍子抜けした様子。
ところが、実際にパッティングしてみると、岩間プロの表情がさっと変わったのだ。スライスラインやフックライン、上り、下りと様々な方向からボールを転がす姿はまさしく勝負師の顔。
ショーグリーンは15〜16坪ほどの広さだが、穏やかな段差が実践さながらのアンジェレーションを生みだすそうで、岩間プロも、「いいね、これは。僕はアメリカのコースを何度もプレーしているけど、距離感とか球の切れ具合いが一緒だもの。とくに僕の苦手な下りラインのフィーリングがまったく同じだから、いい練習になる。とても人工芝とは思えないよ」と興奮気味に語ってくれた。
※プログリーンシステムはポリプロピレン樹脂と紫外線処理繊維および二重の裏地で構成されており、さらにグリーン表面に特殊な砂を散布することで、均一で一定したボールの回転を実現しているそうだ。「なるほど、この緑色の砂が天然グリーンと同じ感触を引き出してくれるんだね」と岩間プロも納得顔。
プログリーンシステムはパッティンググリーンだけではなく、天然芝と同じようにティーアップできるティーターフや、フェアウエイと同じ感触でボールをヒットできるフェアウエイターフなどもあり、米国では練習場以外にも公園や庭園、アミューズメントなど幅広く活用されているという。
ちなみにパッティンググリーンの価格だが、オ−ガスタやペブルビーチといった一流コース同様のグリーンに仕上るのも可能。しかも、雨や氷雪、強い陽射しに強く、メンテナンスはまったく不要。米ツアープロたちの間ではもはや常識のプログリーンシステム、日本国内でも人気が高まりそうだ。
「天然芝と同じスピンがかかるからアプローチの練習にも最高!」
パッティング練習を続ける岩間プロに「どうぞアプローチの練習もしてください」と、東栄株式会社の科学営業部マネージャーの井上輝彦氏が声をかけた。
パッティンググリーンから離れた場所にマットを置き、グリーン上のピンを狙って打った岩間プロは、
「これはスゴイ!スピンがよくかかるし、感じが天然芝と一緒ですね」と二度ビックリ。
「表面に巻いた砂は球状になっていて、それぞれの砂の間のスペースがクッションの役割をしています。衝撃を和らげるので、天然芝同様、止まりやすいアプローチが打てるんですよ」と井上氏。
同社のプログリーンシステム事業部部長の古川弘氏は「日本では昨年の10月から販売開始していますが、まだ知名度は低いようです。でも、自宅の庭にグリーンを設置したトップアマの方もいますし、ゴルフをしない方でも屋外カーペットとして利用するケースもありますよ」という。
「私のようにコースに所属していないプロにとって、練習の場の確保が難しいんです。とくにパッティング練習の機会はなかなかありません。アマチュアの方のように自宅にパターマットを置いて練習もしますが、これではプロレベルの練習にはならない。その点、たとえ2〜3坪の狭いスペースでもいいからプログリーンを置いておけば、いつでも実戦練習ができますね」と岩間プロ。
米ツアーのクォリファイングスクールに挑戦するなど、米ツアー志向が強い岩間プロ。
今年からシニア入りしたこともあって、「夢は倍シニアツアーで優勝することなんです。ドライバーの飛距離ではもともと誰にも負けませんから、あとはプログリーンで苦手のパットを克服すればきっと実現するでしょう。だから、私にはプログリーンは欠かせません!」
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